「どうにかして…」「本当に災害です」 大雪の影響が広がる青森県内 スノー・レスキュー隊出動 スタック対策用品が品薄
HTML-код
- Опубликовано: 9 янв 2025
- 日本付近は強い冬型の気圧配置で、上空には今シーズン最強の寒波が流れ込んでいます。1月10日にかけて、津軽では大雪となる見込みです。
除雪が追い付かない青森市に、また雪が…。
朝の通勤時間帯の「渋滞」は、解消されません。
男性は、何度雪かきをしても追いつかないと話します。
【男性】
「本当に大変だよね」
「ここら辺お店やっている所も多いし、道路からのお客さん迎えるのにも間口広げるのも、雪こうやって毎年のごとく盛っていくのだけどさ」
「普段通りに営業できないんじゃない」
歩道の雪で、カーブミラーも見えづらく。
さらに。
【坂本庸明記者】
「こちら押しボタン式の信号なのですが、このように押しボタンそのものが雪で埋もれてしまっています」
歩行者は、雪をかき分けてボタンを押すのだそう。横断歩道を渡るのも、一苦労です。
【歩行者】
「手が届かなくて押せなくなってしまっているので、ちょっとどうにかしてほしい」
ガタガタな道は、まだまだあります。
【男性】
(Q.除雪の状況)「全く入ってこないんです。だから困っているんですよ」
男性は、車が雪にはまらないよう、自家用車を避難させているそうです。
【男性】
「県営駐車場に入れています」
「地下駐車場だから雪積もらないでしょ」
「ここ出られないから」
さらに、隣の空き地の雪が、自宅に迫るほど。男性は、窓ガラスが割れないよう、柵を立てて防いでいます。
【男性】
「本当に災害です」
雪による事故も起きています。
1月9日午前1時半ごろ、自宅の除雪を行っていた青森市花園のパート従業員、山田祐佳子さん(51)が、雪に埋もれて意識不明の状態で見つかりました。
山田さんは市内の病院に搬送されましたが、およそ2時間後に死亡が確認されました。
山田さんは、8日の午後10時ごろから、自宅敷地内の除雪を行っていましたが、午後11時になっても帰らなかったため、家族が探したところ、屋根から落ちた雪の中から山田さんを発見しました。
青森市では、屋根の雪下ろしなどを行うスノー・レスキュー隊が出動。市の職員5人が向かったのは、10日で82歳になる佐藤ヒロ子さんの自宅です。
雪が積み上がった家に、一人で暮らしています。
【1月10日で82歳 一人暮らし 佐藤ヒロ子さん】
「雪片づけることもできないの。手もリウマチがあって重いものあまり持てないので、それで連絡しました」
「ビックリしちゃった。こんな雪じゃ住めないよね」
職員たちはまず、佐藤さんから状況を確認します。
「(ガス)ボンベが皆隠れちゃってるから、ここの雪」
「下にボンベがある?」
「2本入っている」
職員たちは、スコップやスノーダンプで、屋根の雪と家の周りの除雪作業を行いました。
【坂本庸明記者】
「今、西市長が除雪の現場に訪れました。これから視察をするということです」
4日に市が豪雪災害対策本部を設置したことで、8日から活動を始めた、スノー・レスキュー隊。
9日までに7件出動し、問い合わせは8日時点で38件ありました。対象は、65歳以上の人や障害がある人のみの世帯などで、一戸建てに暮らしていることが条件です。
相談を受けた後、市が現地調査を実施し、必要と判断した場合、出動します。
【スノー・レスキュー隊を利用 佐藤ヒロ子さん】
「本当にありがたいと思います」
「やっぱりうれしいね、私にはとてもじゃないけど1人じゃできないものね」
【青森市 西市長】
「これは、レスキュー隊の力の発揮するところだなというのを実感しているところです」
「今後もまたご連絡いただければ、一軒一軒確認をした上で1つ1つ対応して参りたいと思っています」
車の運転にも大きな影響を与える、雪。路面状況の悪化からスタックが相次いでいます。
青森市のホームセンター「DCM青森中央1号館」では、スタックした時に役に立つカー用品が品薄状態となっています。
【DCM青森中央1号館 髙坂峰康さん】
(Q.品薄状態)「スノーヘルパーと牽引ロープです」
「スノーヘルパー」とは…。
【DCM青森中央1号館 髙坂峰康さん】
「わだちがきつい路面の時に、車体の下のお腹の部分がついてしまってタイヤが浮いた状態になった時に、タイヤの下に何とか押し込んで入れて使う物です」
この他にも、他の車につないで引っ張ってもらう「牽引ロープ」などの商品が、例年と比べて売れているそうです。
【DCM青森中央1号館 髙坂峰康さん】
「去年より在庫を多く用意していたのに、ここに出ているのでもう最後になっています」
「あすあさってくらいには入ってくる予定なんですけれども、年明けの関係もあり、少し入荷が遅れそう」
「来週の半ばにはそろえられるかなと思います」
降り続く雪の影響で、弘前市が市民に開放している雪置き場5カ所のうち、「樋の口町雪置き場」が満杯となり、8日から閉鎖されています。
市は、5カ所合わせて22万平方メートルの雪置き場を確保していますが、「樋の口町」は、全体の1割に当たります。
一方、国道7号沿いにある「堀越雪置き場」は全体の3割ほどの面積があり、まだまだ余裕があります。
【弘前市道路維持課 柴田義博課長】
「特に堀越雪置き場、町田雪置き場、悪戸雪置き場に関しましては、面積も広いですし、まだ十分受け入れる容量もありますので、ぜひ市民の方はそういったところをご利用いただければと思っていましたので、よろしくお願いします」
青森県は2回目の豪雪対策本部会議を開き、被害状況などを共有しました。大雪による人的被害は、9日現在98人で、そのうち6人が死亡しています。いずれも屋根の雪下ろし中の事故だということです。
建物への被害は住家が8件で、そのうち半壊が1件。非住家では30件で、そのうち全壊が14件となっています。
また東北電力によりますと午後5時45分現在、平川市と黒石市でおよそ800戸が停電中だということです。
また、排雪用のダンプトラックの新たな派遣が決まりました。上北、西地方、三八支部の建設業協会から合わせて16台が、青森市、板柳町、鰺ケ沢町、田舎館村に派遣されます。
【宮下知事】
「非常に、屋根の雪下ろしや屋根周りの雪かきは危険でありますので、複数名で対応するですとか、ヘルメットや命綱を着けるということは、自分の身を守るということで重要なことだと思います。その点については徹底していただきたいと思います」
強い冬型の気圧配置は、10日にかけて続く見込みです。10日午後6時までの24時間降雪量は、多い所で津軽の山沿いで50センチ、平地で40センチ、三八上北の山沿いで30センチ、平地で20センチの予想です。
津軽では、10日朝から夜遅くにかけて、大雪による交通障害や屋根からの落雪などに警戒が必要です。